HOME > 素行調査 > 素行調査は違法行為?
探偵が行う素行調査の中では、法律違反となってしまう違法行為がいくつか考えられます。
違法な方法で素行調査を実施する探偵に依頼してしまい、予想外のトラブル(訴えられたり、裁判で証拠が認められなかったり)が発生する可能性はゼロとは言えません。
熟練した探偵は、素行調査で発生する可能性のある違法行為を熟知し、合法な手段で証拠を収集します。
たとえ依頼主がお願いしたとしても、通常の探偵であれば違法性のある手段での依頼は断るでしょう。
また、裁判において、違法な手段で収集された証拠は証拠能力がないと判断されてしまいます(違法収集証拠排除法則)。
このページでは、素行調査の中で違法となるパターンを解説いたしますので、探偵社に依頼する際の参考にしていただければ幸いです。
「目次」
1)GPSを利用する素行調査
2)盗聴器、盗撮カメラを利用した素行調査
3)聞き込みの中で違法、犯罪行為となり得るパターン
4)その他、探偵が犯す違法調査となり得ること
依頼を受けて「探偵の仕事」として実施する尾行や張り込みは、探偵業法でも認められていて、ストーカー行為とはみなされず、違法ではありません。
仮に、尾行や張り込み中に、警察に職務質問されたとしても、自分が探偵であると身分を明かし、常識の範囲以内と認められれば、そのまま続行可能です。
しかし、いくら依頼人の要望に応じるのが「探偵の仕事」といっても、違法な目的の素行調査は受任されません。
例えば、ストーカー目的やDV被害から避難している配偶者の居場所などを調べる調査は拒否の対象となります。
探偵は都道府県の公安委員会に届出をした正規の業者で、探偵業法という法律を遵守しなくてはなりません。
もちろん、探偵業法だけでなく、刑法などの処罰法や日本国憲法も遵守する必要があるので「探偵だから」「調査のためだから」という理由で法を犯すことはないのです。
しかしながら、
・未熟な探偵が経験不足から法を犯してしまったり、
・証拠を押さえるために!と違法と知りつつも、やり過ぎた素行調査を実行してしまう、
このような事例も少なくありません。
違法行為によって入手した証拠によってトラブルに巻き込まれてしまうだけでなく、裁判や調停での効力がなくなってしまうので、違法な方法で素行調査を勧める探偵社には注意が必要です。
ここからは、素行調査の中で違法となってしまう可能性のある調査方法と注意事項をパターン別に解説いたします。
【参考サイト】
探偵業の業務の適正化に関する法律の概要| 警視庁
自分の自宅や、家族名義の車など、家族の共有物にGPS発信機を仕掛けるのは合法です。
あるいは依頼主が同意のもと、探偵が依頼主名義の車などにGPSを仕掛けることに違法性はありません。
しかし、
・探偵が勝手に(無許可で)GPSを取り付けた場合、ストーカー規正法違反。
・「個人的なもの」例えば、洋服のポケットやカバンなどにGPSを仕込めば、ストーカー規正法違反、プライバシーの侵害で違法。
・無許可で他人の車などにGPSを仕込んだ場合は、不法侵入、住居侵入罪で違法。
・GPSを仕込むために、勝手に車を改造したりキズをつけた場合には、器物破損罪で違法。
上記のように、違法行為となってしまう可能性が考えられます。
GPSでの情報は、単なる位置情報ですので、たとえ立ち寄った場所がわかったとしても、何をしていたかまではわかりません。
そのため、尾行や張り込みをせず、GPSだけでの素行調査でも十分だとすすめてくる探偵には注意が必要です。
GPSによる素行調査は、ターゲットの行動パターンを把握するための補足的な方法、としておいたほうが無難です。
例えば、
・ターゲットの行動範囲などの情報をつかむため、
・尾行時に見失ったときの保険として、
このように利用するには効果が期待できます。
盗聴器を、自宅や自家用車に依頼者が設置することは合法です。
また、依頼主が同意のもと、探偵が依頼主の自宅や家族名義の車などに盗撮カメラ、盗聴器を仕掛けることにも違法性はありません。
盗聴、盗撮によって「入手した情報の使い方」と「設置の方法」によって合法か、違法かに分かれます。
・「個人的なもの」例えば、洋服のポケットやカバンなどに盗聴器などを仕込めば、プライバシーの侵害で違法。
・私有地、他人の車などに無断で入り、盗聴、盗撮を行ってしまうと、住居侵入罪で違法。
・盗聴、盗撮するために、勝手に壁に穴をあけたり、コンセントを分解したりした場合には、器物破損罪。
・電話の盗聴は、通信の秘密・有線電気通信法・電波法違反となり犯罪。
・合法な手段で盗聴、盗撮に成功しても、入手した情報、証拠などを元に相手を脅す、脅迫するなどしてしまっては、脅迫罪。
上記のように、違法行為となってしまう可能性が考えられます。
また、合法的な手段で盗聴、盗撮して証拠をつかんだとしても、それは裁判の証拠として認められる可能性は、ほとんどありません。
合法な手段で盗聴、盗撮に成功し、ターゲットが動くであろう日時、場所などの情報を入手し、素行調査に役立てるのは合法です。
次回、探偵に素行調査の依頼するときに、盗聴などで得た情報をヒントにすることは有効となります。
【参考情報】
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探偵業の業務の適正化に関する法律でも認められている、探偵の聞き込み調査。
探偵が素行調査を行う前に、聞き込みを実施して、事前調査としてターゲットに関する情報を集めることが多くありますが、犯罪性は全くなく、合法です。
しかし、
・ターゲットが自分が聞き込みされていると知り、恐怖を感じてしまったなどとして、ストーカー規制法違反。
・不特定多数に知りえた情報を公開してしまうと、プライバシーの侵害として違法。
・探偵が、警察官、宅配業者や電機会社などに成りすまし、聞き込みして個人情報を得ることは違法。
・会社や役所などに、本人や、その家族などに成りすまして、個人情報を得ることは違法。
上記のように、違法行為となってしまう可能性が考えられます。
探偵は、「探偵業法」という法律に基づき「証拠を立証するため」という正当な理由、合法な手段の範囲内で素行調査を勧めていきます。
しかし、いまだに違法な素行調査の方法をすすめてくる業者も多くあるので、ご依頼主側にも「どこまでが合法か」「どこからが違法調査か」という知識が必要になります。
以下に、過去にも実際にあった、素行調査で違法となった事項を列記いたしますので、こちらも参考にしてください。
・携帯やスマホのパスワードなどをネットワーク経由で入手して解除し、メールやSNSを遠隔、無断転送しての情報入手:不正アクセス禁止法違反
・ターゲットのスマホに位置情報、通話履歴、メール閲覧、盗撮などができてしまう遠隔監視アプリを無断でインストールする:不正指令電磁的記録供用罪
上記は、探偵だけでなく、たとえ家族間であっても、犯罪行為とみなされ違法となります。
その他の違法調査は、
・ナンバープレート、電話番号、携帯電話番号からの個人の特定、
・オートロックのマンションなどの敷地内、エントランスの中に入る、
・犯歴・戸籍謄本・住民票の入手など、
これらはすべて違法行為にあたります。
文頭でもお伝えしましたが、探偵に素行調査を依頼して、予想外のトラブル(逆に訴えられたり、裁判で証拠が認められなかったり)が発生してしまった、という相談事例も少なくありません。
熟練した探偵は、素行調査で発生しうる違法行為を知り尽くし、合法な手段で証拠を収集します。
本当に技術力の高い探偵であれば、違法な調査方法ではなく、合法の範囲で十分な仕事をしてくれるはずでしょう。
【参考情報】
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